政府税調が外形標準課税の拡大を検討中
2014-04-25
政府税制調査会が外形標準課税を拡大するか否か検討を行っている。
これは、現在の外形標準課税が資本金1億円超の企業(全法人の1%) だけを対象としており、行政サービス費用を広く分担するために、対象を広げるべきとの方向性で検討されているものである。
2014年4月25日現在では、内閣府の税制調査会のHPに議事録がアップされていないため、詳細な議論の経過は不明であるが、日本経済新聞(2014年4月25日)によると、現在外形標準課税の対象企業となる資本金1億円超というハードルの引き下げなどを検討している模様である。
一方で、反対する意見もある模様で、外形標準課税が拡大されると、従業員の賃上への影響を懸念する声もある模様である。これは、外形標準課税が資本金や従業員給料を課税標準としており、賃上げによって外形標準課税による税負担が増加するためである。
仮に外形標準課税の課税拡大が実施されれば、中小企業への影響は避けられない見通しで、対応策の検討が必要と思われます。
今後、6月に一定の方向性を纏めることを目指しているとのことである。
参考
政府税制調査会 第4回 法人課税ディスカッショングループ(2014年4月24日)資料一覧
http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/discussion3/2014/26dis34kai.html
日本経済新聞 2014年4月25日付 第5面
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